高配当株のAbbVie(ABBV:ヘルスケアセクター)を3分解説/公認会計士によるここだけの徹底分析/お宝株発見で寝るだけ投資

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ヘルスケアセクター
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はじめに

・ベア局面でも強いディフェンシブ銘柄代表のヘルスケアの中でも
 高配当なアッヴィについて検討してみたいと思います。

【ここに注目】
①高い配当利回りは継続されるのか。
②アラガン買収の効果(強みは美容!?⇒否、秘めたものは他にあり)
③ヒュミラ特許切れと新薬の開発

・決算書と比較しやすいように、1ドル=100円として記載しています。
出所:楽天証券ツールより筆者作成、日足3か月

どんな会社?

出所:会社資料より筆者作成

 2013年にアボットアボットラボラトリーズ(ABT:診断薬・機器・治療薬)から、研究開発型医薬品事業が分離した、バイオ医薬品の大手である。医薬品および治療薬の研究、開発、製造、販売を行い、免疫、⾎液腫瘍、神経系に強みを持つ。2020年に「ボトックス」など美容向け医薬品に強みを持つアラガンを買収し、事業領域を拡大させている。時価総額では分離元であるアボットアボットラボラトリーズを抜き、株価も分離後4倍超となる成長をみせている(ABT17兆円、ABBV25兆円)。

出所:会社資料より筆者作成

 売上の49%を占める免疫系治療薬として、アッビィの代表となる治療薬の「ヒュミラ(Humira):関節リウマチ治療薬」を始めとして、「スキリージ(Skyrizi):乾癬治療薬」、「リンボック(Rinvoq):関節リウマチ治療薬」を販売している。

 売上の12%を占める神経系治療薬として、「ブレイラー(Vraylar):統合失調症等治療薬」が代表的であるが、複数の治療薬で構成されている。売上の11%を占める血液腫瘍治療薬として、「インブルカ(Imbruvica):細胞性腫瘍治療薬」が販売されている。

事業ポートフォリオの転換について

 少し前まで免疫系治療薬のヒュミラのみで、売上を上げている状態で製品群に偏りがある状態であった。アラガン(美容+アイケア)を買収したことにより、ポートフォリオのバランスは若干改善している。2020年5月にアラガンを買収前はヒュミュラの売上比率は全体の57%(2019年)から全体の34%(2022年)に低下している。

 ここで問題なのが、この売上の大部分を占めているヒュミラが2023年に特許切れを起こすため、今後ヒュミラの関連売上に期待することができない。そのため、ヒュミラに代わる売上が必要となるが、アッビィからは2つの治療薬がガイダンスされている。

 まず、1つ目が、ヒュミラの後継薬となる「リンボック(Rinvoq)/ウパダシニチブ」がある。リンボックは、関節リウマチを始めとして、アトピー性皮膚炎、クローン病、乾癬性関節炎、潰瘍性大腸炎などを治療できるとされている。リンボックについては、FDA等に承認されている症状と、フェーズ3の治験を継続している症状がある。会社のガイダンスによると2025年には年間7,500億円を売上ることが期待されている。なお、対象症状がヒュミラと一致するものではないが、リウマチに関してはヒュミラや他の治療薬が効かなった患者に対してもで有効であると、フェーズ3の治験において結果が出ている。このため、リンボックは、ヒュミラを超える治療薬になる可能性もある。

2つ目が、現在販売している「スキリージ(Skyrizi):乾癬治療薬」である。こちらも2025年には3倍程度になることが想定されている。確かに、2022/2Qでは前年比85%の増加を見せているため、有望な治療薬であり、会社のガイダンスによると2025年には年間7,500億円を売上ることが期待されている。

 2021年のヒュミラの売上が2兆694億円であり、この2つの治療薬合計の1兆5千億円であるため、ヒュミラの売上喪失をある程度カバーできると想定される。さらに、成長を加速させるものとして、「Vraylar(統合失調症等治療薬)」、「Venclexta(血液腫瘍)」、「Qlipta(片頭痛薬)/アトゲパント」と「Ubrelvy(片頭痛薬)」などが期待されており、「ヒュミラの売上喪失」と、煽られているほど問題はなさそうだ。

出所:会社資料

 製薬企業の場合、治療薬のパイプラインが重要である。パイプラインを見ると、とても多くの治療薬が研究開発されていることが分かる。ただし、一点注意したいのが、同じ薬で異なる症状へ対応するための治験が異なるフェーズに記載されているため、若干重複がある。フェーズ3が分かりやすいのであるが、リンボック、インブルカが重複して記載されている。よって、パイプラインとしては2/3程度で考えておいた方が良いだろう。現在の売上のポートフォリオと同様、免疫系の開発が多いが、その他バランス良く大規模に研究開発が進められていて、将来的な成長を支えてくれることが分かる。

次のページでは、アッビィの将来を担うアラガン買収の効果、高配当の秘密、株価の推移があります。

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