驚異の参入障壁:鉄道セクター時価総額TOP5について徹底検証

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米国企業の解説

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はじめに

  • 【記事の流れ】①鉄道セクターの概要、②各社紹介、③各社指標比較、④筆者の視点の順番で紹介しています。
  • 今日、輸送というと、ECコマースの発展で近距離のトラック輸送が注目を浴びていたり、高配当の海運株が注目されています。今回紹介したいのは、鉄道関連株になります。なぜ、鉄道株に注目するかと言いますと、陸運において、大量に輸送が可能で、レールを一度敷設してしまうと同じ地域に競合が新規に参入することが非常に難しいため、参入障壁が高いビジネスと言えます。参入障壁が高いビジネスは、競争力が高いため、サービス価格が高騰しやすく、収益力が高いと言えます。
  • アメリカ合衆国運輸省(USDOT)の年次報告書(2021年版が最新)によると、季節の変動や景気の浮き沈みで若干の変動はあるものの、鉄道輸送(下の図では赤い線)の需要は大きいとされています。
  • 下記の図は、アメリカ合衆国運輸省(USDOT)が作成している、貨物のヒートマップである。ミシシッピ川(アメリカ中央を上下に流れる川)の周辺に関しては、海上輸送(青の線)が盛んですが、内陸部からの移動においては、鉄道輸送(緑の線)がかなりの量の貨物を運送していることが分かります。各社の紹介でもルートマップを添付しているので、下記の貨物ヒートマップと見比べて欲しいです
  • 鉄道輸送の利点は、言うまでもありませんが、陸上において摩擦少ないレール上で一度に大量の貨物を輸送できることです。USDOTの年次報告書によると、毎日約518億ドル相当の貨物、約5,100万トン輸送されており、COVID-19前後の旅客輸送の長期的かつ部分的な回復とは異なり、貨物輸送の需要は急速に回復しているをされています。つまり、COVID-19などの感染症のまん延により人々の移動が制限されたとしても、人々の生活上貨物の移動は必要不可欠で、鉄道輸送の需要も大きいということです。

【ここに注目】

  • 参入障壁が高いビジネスであり、収益力が高い
  • ビジネス環境が安定している
  • 今、一番注目すべき鉄道株は?

※決算書と比較しやすいように、1ドル=100円、1カナダドル=100円として記載しています。※記事本文は「である調」で記載しています。※1マイル=1.609344km

各会社の紹介

時価総額1位 ユニオンパシフィック(UNP)

出所:ユニオンパシフィック公式HPより
  • ユニオンパシフィックは米国の大手鉄道会社である。ティッカーシンボル「UNP」
  • 時価総額:16兆7千億円
  • 路線:32,452マイル(カバー領域は下の図を参照)
  • 従業員数:30,452人
  • 米国の西海岸およびメキシコ湾岸各地から東部ゲートウェイへの長距離輸送ルートのほか、カナダの鉄道システムとも接続し、メキシコへの主要輸送ルートも手掛けている。米国西部3分の2の23州をカバーしている。
  • 米国とメキシコの国境を行き来する大手鉄道会社であり、6つの主要ゲートウェイすべてにサービスを提供する唯一の鉄道会社である。
  • 主な輸送品は農産物、自動車関連製品、化学品などである。
出所:ユニオンパシフィック公式HPより、上の図はアメリカ西部の地図が中心

時価総額2位 カナディアン ナショナル レイルウェイ(CNI)

出所:カナディアン ナショナル レイルウェイ公式HPより
  • カナディアン ナショナル レイルウェイは カナダの貨物鉄道会社である。ティッカーシンボル「CNI」
  • 時価総額:10兆7千億円
  • 路線:19,500マイル
  • 従業員数:27,930人
  • カナダ・米国・メキシコにかけて、鉄道および関連輸送サービスを提供する。
  • カナダの東海岸と西海岸および米国南部を結ぶ唯一の鉄道を有している。
  • 主に輸出入業者・小売業者・農家・製造業者らの貨物輸送を提供している。
出所:カナディアン ナショナル レイルウェイ公式HPより

時価総額3位 カナディアンパシフィックレイルウェイ(CP)

出所:カナディアンパシフィックレイルウェイ公式HPより
  • カナディアンパシフィックレイルウェイは配送サービスを提供するカナダの鉄道会社である。ティッカーシンボル「CP」
  • 時価総額:8兆9千億円
  • 路線:13,000マイル
  • 従業員数:12,711人
  • カナダと米国北東部・中西部地域において、鉄道と複合輸送のサービスを提供する。
  • 主に穀物・石炭・肥料などの産物や工業・消費財などの製品を取り扱う。その他、輸送用コンテナやトレイラーによる配送サービスも提供する。
出所:カナディアンパシフィックレイルウェイ公式HPより

時価総額4位 CSX(CSX

出所:CSX公式HPより
  • CSXは米国の運送会社である。ティッカーシンボル「CSX」
  • 時価総額:8兆3千億円
  • 路線:19,500マイル
  • 従業員数:21,700人
  • 米国東部(ミシシッピ川以東の23州)とワシントンDC、及びカナダのオンタリオ州とケベック州に鉄道網を有する。
  • 鉄道・貨物輸送事業を手掛けるほか、複合一貫輸送(トラックやターミナルを介して顧客を鉄道に結び付ける)、コンテナ船輸送、はしけ輸送、物流業務請負などのサービスも提供する。
出所:CSX公式HPより、上の地図はアメリカ東部が中心

時価総額5位 ノーフォークサザン(NSC)

出所:ノーフォークサザン公式HPより
  • ノーフォークサザンは米国の鉄道輸送サービスである。ティッカーシンボル「NSC」
  • 時価総額:6兆9千億円
  • 路線:19,300マイル
  • 従業員数:18,100人
  • 米国南東部・東部・中西部を拠点に、他の鉄道会社を介して米国各地からおよび各地への鉄道サービスを提供する。
  • 大西洋岸およびメキシコ湾岸沿いにある港を経由して海外輸送サービスも提供する。
出所:ノーフォークサザン公式HPより、左の地図は米国東部

各社の路線図から見えること

出所:ルートマップツールより筆者作成

 各社は、それぞれ、展開する地域をすみ分けている。①UNPは黄色(UP)で左半分、②CNIは赤色(地図ではCN)で上部と中央部、③CPは黄土色(地図ではCPRS)で上部、④CSXは緑色(地図ではCSXT)で右半分、⑤NSCはピンク(地図ではNS)で右半分を占めている。ここで注目したいのは、②CNIと③CPは敷設部分が重複している、また④CSXと⑤NSCの敷設部分も重複しているが、①UNPについては、BNSFと重複部分はあるものの、ほとんどが1社の独占地域である

次のページでは、各社の経営指標を比較して分析しています。

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