テンバガー大幅業績アップ間違いなしのクリーンエネルギー銘柄の筆頭/エンフェーズ・エナジーを徹底分析

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エネルギーセクター
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はじめに

出所:会社資料より筆者(シロクマ会計士)作成
・インフレ抑制法案で一番恩恵を受けるクリーンエネルギー関連銘柄の
 筆頭であるエンフェーズ・エナジーについて検討してみたいと思います。

【ここに注目】
①エンフェーズ・エナジーの株価が暴騰しているが、決算書は良好?
②エンフェーズ・エナジーの太陽光発電におけるイノベーション3選

・決算書と比較しやすいように、1ドル=100円として記載しています。

どんな会社?

 エンフェーズ・エナジーは、単なる太陽光発電装置会社ではなく、太陽光発電と蓄電を統合した太陽光発電システムの開発と製造を行っている会社である。また、太陽光発電、蓄電、通信を1つのプラットフォーム(「The Enphase App」というアプリ)で管理して、ユーザーが使いやすいシステムを提供している。それから、詳細は後述するが、マイクロインバーターというシステムを入れたのが画期的で、太陽光発電システムに革命を起こしたと言われている。

現状ではアメリカ向けの販売がほとんどではあるが、世界140か国に向けて販売している。

出所:会社資料より筆者(シロクマ会計士)作成

 エンフェーズ・エナジーは、2006年に設立された会社で、ここ数年でかなり成長しているので、決算書を読み解くのがなかなか難しい。

 特に、2017年以前は継続して営業赤字となっており、黒字転換したのは2018年に入ってからとなる。また、累積赤字は徐々に減ってきているものの、2022年2Q現在で251億円の赤字が残っている。営業キャッシュ・フローについても継続して赤字だったのが、2018年を機に黒字転換している。

 営業利益率を見てみると、2018年が0.5%、2019年が16.5%、2020年が24.1%、2021年が11.5%と2020年までは急上昇していたが、2021年は息切れして急減速している。念のため、2022年の直近の数値を見てみると、1Qが14%、2Qが18%と回復しているので、こちらは一安心。

クリーンエネルギー関連銘柄に特需

 2022年8月16日に、バイデン大統領が署名しインフレ抑制法案(Inflation Reduction Act of 2022)」が成立した。今回、注目するのは「エネルギーの安全保障と気候変動」の分野で、税額控除や補助金等を通じて、エネルギー関連に36兆9000円億円の投資が行われることだ。

【企業向け】この36兆6900 億円のうち 43%に相当する16兆300 億円がクリーン電力に対する税額控除となっている。さらに、クリーン電力の導入を支える製造業への支援も手厚く、太陽光パネル、蓄電池などの施設製造に対して、10年間で4兆300億円の税額控除が行われる。このため、クリーンエネルギー関連に10年間で総額20兆円規模の税額控除が行われることとなる。

【消費者向け】加えて、建物に対する税額控除・還付が10年間で4兆5300億円が手当される。これには、ヒートポンプやその他のエネルギー効率の高い家電を購入する世帯が対象となり、投資税額控除は30%(2032年まで、2033年は26%、2034年は22%)。となり、例えば、100万円の太陽光発電装置を購入すると、30万の税額が控除される。手当額を30%で割り返すと、10兆円規模の投資額となることが分かる。これは驚くべきことで、最大手のエンフェーズ・エナジーのでも2,000億円程度の売上の業界に10兆円の投資が入ってくるとなると爆発的な伸びが期待できる

 まとめると、エンフェーズ・エナジーにとっては、会社としても税優遇が受けられ、さらに消費者側も割引価格(税還付)で商品を購入することができる政策となっている。10年以上前に、日本でも売電目的で太陽光発電が流行ったこと以上の動きが生じていることが分かるだろう。

出所:会社資料より筆者(シロクマ会計士)作成

 ここで、一つ上の図を見て欲しい。これは、太陽光発電などのユニットの販売数(単位:千台)と会社の売上推移である。2020年2Q、3Qが急激に落ち込んでいる。2020年の決算書に本件のヒントが記載されている。これは、2019年まで太陽光発電に関する税額控除があったが、投資税額控除が段階的に縮小(工事着工が2019年の場合30%から2020年の場合は26%へ、2021年の場合は22%へ)される予定であったため、2020年1Qまでに駆け込み需要があり、2020年2Q、3Qはその反動減があったと考えられる。

 その後、駆け込み需要も概ね解消され、2020年4Qからは右肩上がりの成長となっている。2019年1Qに976千台だった販売数が、2022年2Qに3,349千台になっているのは驚異的で、これはSDGsなどで環境を意識したクリーンエネルギーに傾倒していることもあるが、エンフェーズ・エナジーの製品が好んで選ばれているからだと考える。

エンフェーズ・エナジーの強さ

 【強さ①エンフェーズIQマイクロインバータまず、マイクロインバーターシステムを導入したことである。まず、少し理科の勉強みたいであるが、電流には、直流(DC:Direct Current)と交流(AC:Alternating Current)がある。ソーラーパネルで作られる電流は直流であるが、家庭の電源につなぐ際に交流にする必要がある。そこで直流を交流に変換してあげるのがインバーターと呼ばれる装置である。

 この点、従来の太陽光発電では、複数のソーラーパネルに対してインバーターが大きな1つ(下の図の真ん中)だったものを、エンフェーズ・エナジーはソーラーパネル毎に小さいインバーター(マイクロインバーター、下の図の左側)を設置してあげたのだ。下の図を見て頂けると良くわかるのだが、従来だと、インバーターが故障してしまったら、太陽光発電が機能しなくなり停電してしまうのだが、複数のマイクロインバーターを設置することで、一つのインバーターが故障しても他の4つのインバーターが稼働して、太陽光発電がそのまま機能することとなった。このマイクロインバーターが、太陽光発電業界に革命を起こしたと言われている。

出所:Enphase 公式HP

 【強さ②、エンフェーズアプリまた、ソーラーパネルにIOTデバイスを埋め込むことで、上の図のようにどの程度発電しているか、どの程度電力を使用しているかがリアルタイムでアプリで管理できるようになっている。このアプリを使うことで、どのソーラーパネルやインバーターが故障しているか一目で分かるようになっている。また、このアプリは主要な家電とも接続でき、どの家電がどの程度電力を使用しているかも把握できるようになっている(対応する家電は拡大中)。このアプリを導入したことで、消費者は節電をゲーム感覚で楽しむことができるようになっている。

 【強み③、エンフェーズIQバッテリーサンライト・バックアップシステム(業界初)を導入している。これは、家庭用のバッテリーがなかったとしても、昼間であれば停電時に照明、空調など重要な家電に電気を供給するシステムであり、緊急時対応が太陽光発電装置単体で可能となる。

エンフェーズ・エナジーの将来性

 まず、石油由来のエネルギーから再生可能なクリーンエネルギーに移行させていくことは、SDGsの関係から世界的な流れとなっている。

 国別で考えても、アメリカでは、前述のように補助金(税額控除)を利用して、クリーンエネルギーの拡大を国策として推進している。EUでは、もともとクリーンエネルギーの推進には力を入れていたが、ロシアからのパイプラインの供給が止めらた関係で、2025年までに、太陽光発電を2倍にすることを目標としている。日本でも東京都は住宅に太陽光発電装置の設置を義務付けている。

 国別の売上では、アメリカが80%で、その他が20%となっているため、アメリカ以外の売上が拡大することにより、まだまだ売上が大きく伸びる可能性がある。特に、EUの販売網の拡大に力を入れている。2022年8月には、ミュンヘン(ドイツ)を拠点とするグリーンコム・ネットワークスを買収すると発表した。グリーンコム・ネットワークスは家庭内でのモノのIoT化を支援するソフトウエアを提供している会社である。エンフェーズ・エナジー関連装置及びソフトウェアで、発電から家電まで一括して管理してすることで市場を独占するようになると想定する。

 念のため、太陽光発電が嫌われるリスクを検討しておく。例えば、ソーラーパネルを作る材料に悪いものが混入して、太陽光発電が環境に悪いとされることや、大きな火山の爆発があり世界中が火山灰と雲で覆われ太陽光が届かないということが考えられる。ただし、基本的にはこのようなリスクは小さく、太陽光発電が伸びる流れは変わらず、しばらくエンフェーズ・エナジーの成長は続くと見込まれる。一旦の目途は、アメリカの補助金が減少する2032年と考えたい。

株価の推移

出所:楽天証券ツールにより作成

 2020年から2022年の短期間で、株価は10倍となっている。いわゆるテンバガーだ。PERの推移を追ってみると、2019年18倍、2020年164倍、2021年269倍、2020年(予想)140倍となっている。

 PERが現状で200倍を超えているのをどのように考えるかで投資できるかが変わってくるかと思われる。売上については、1兆円の5倍程度は狙えそうである。一方で営業利益率は20%程度から大幅に改善するアイデアがない。

 売上が5倍となった時に株価が据え置きでも、PERが30倍程度と考えると、今から新たに投資するかというと、多額には投資できないと考える。相場に連れ安で少し下がったところで、個人的には少額でエントリーするくらいかなと考える。

 エンフェーズ・エナジーの将来性については、疑いようがないため、他のテーマ株で、成長性のみあり、利益が出ていない会社に投資しているのであれば、エンフェーズ・エナジーに投資する方が、勝率は高いと思われる。

おわりに

・最後まで、お読みいただきありがとうございます!

・この点をもう少し詳しく解説して欲しい、解説して欲しい他の会社などありましたら、
お気軽コメントください。お待ちしています。

・シリーズ化してお届けしていますので、シェア、コメントなどで反応してもらえたら、
更新の励みになります。

・個別銘柄の記載がございますが、投資は自己責任でお願いいたします。

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