CFOの発言が示す「資金難」の影
OpenAIのCFOサラ・フライアー氏が2025年11月のイベントで「AIインフラには電力網レベルの公共投資に匹敵する巨額の資金が必要」「特にGPUやデータセンター確保のために莫大な投資が不可欠」と発言した。この発言を受けて「政府保証を求めている」と誤解され、市場に不安が広がりました。彼女は後に「政府に支援を要請しているわけではない」釈明していますが、、真実は如何に。既に数千億ドルを突っ込んだOpenAIに勝算はあるのか?
ここで、問題なのが、OpenAIはまだ単なる生成AIしか(Soraも含めて)作れていないということだ。この売り上げも数億ドルレベル(通常のベンチャーなら凄いことだが)ということだから投資リターン効率が悪いと言える。また我々がウィキペディア代わりに簡単な質問をして返答があるくらいで楽しんでいるうちに、GoogleのGemini3が先を行ってしまい、OpenAI内でコードレッド(緊急警報)が発せられたのは記憶に新しいであろう。
GoogleのGemini3の凄さは別の記事で語るとして、Googleの攻勢を覆せるかがポイントとなってくるだろう。
ディズニーからの出資と提携
2025年12月、ウォルト・ディズニーはOpenAIに10億ドル(約1550億円)を出資しました。また、ディズニーはOpenAIの主要顧客となり、APIやChatGPTを社内導入する計画も発表しました。著作権保護に厳しいディズニーが「排除から管理へ」と方針転換したことは、AI業界に大きな転換点になったと言える。
具体的には、動画生成AI「Sora」にディズニー、マーベル、ピクサー、スター・ウォーズの200以上のキャラクターをライセンス提供し、ファンが生成した動画の一部はDisney+で配信予定とのこと。
ただ、ちょっと斜めから見てみると、ライセンス提携するのに、わざわざ出資が必要??ということである。普通ならライセンス収入を貰うだけで良いものを、出資しているということは、OPENAIにお金がないから、出資してくれたお金で返しますねとも見えてしまう。ここからもOpenAIの懐事情が透けて見えてくる。
過去の設備投資金額
OpenAIはこれまでに数千億ドル規模の設備投資契約を結んでいる。大きなところでは、2025年9月、Oracleと3000億ドルのクラウド契約を締結している。
CEOのサム・アルトマンは「今後数年間で5000億ドル規模(約75兆円)の設備投資」を見込むと発言している。これらの数字は、AI開発が国家予算級のインフラ投資を必要とする産業であることを示している。
2025年4月にソフトバンク主導で400億ドルの資金調達を完了し、データセンター強化に充当したばかりだですが、焼け石に水状態か。。
今後の調達について
OpenAIの時価総額は現在7,000億ドル程度と言われている。次のラウンドで1,000億ドルの調達を目指しているとの報道があったが、その成否は如何に。
BtoBではアンソロピック、BtoCではGoogleのGeminiが先行する中で、1,000億ドルの調達が可能か?この調達ができなかった時には、ちょっとしたプチバブル崩壊が見えるかもしれない。
チャッピーの愛称で親しまれたChatGPTであるが、どうやら終焉も近いかもしれない。


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