またまた出てきた投資詐欺
投資界隈が活況になると、もっともっと良いリターンをということで、投資詐欺も活発になります。みんなで大家さんもしかり、通常の投資リターンを超える商品はなかなかないものです。が、やはり、魅力的に見えてしまうのか、100倍とか言われると、引っかかってしまうのかもしれません。
今回、紹介するのは、AIスマートカメラを騙り投資詐欺を行ったMetamo(メタモ株式会社)を紹介します。パンフレットには、「メタモが上場予定」「グループ会社が海外法人に買収される予定」「上場・買収が決まれば株価が何百倍にもなる」と謳っていたとのこと。
まあ、百歩譲って、本当に事業をされていて、子会社もきちんと稼働していて、本当に上場準備をしていたら、詐欺の認定も難しいんですよね。詐欺まがいのベンチャー投資が横行しているんです。この辺りは別途記事を書こうと思います。
詐欺に引っかかってしまった投資家さんには申し訳ないのですが、少し見れば、怪しいと分かりそうな気もします。まず、HPを見ても、明らかに机上でしか動いていない感が半端ないです。AIスマートカメラのデモ映像があったり、海外子会社の写真があるわけでもない。また共同創業者3人がどこぞのIT企業やAI集団で学んだ形跡もない。。と言っても最近は、HPはシンプルにして、まあ中身を見てください的な企業も増えているので、HPで実像が分からなくても、簡単に実業があるか分かる方法があります。
ベンチャー企業投資で詐欺に会わないためには
まず、上場準備を行うには、当たり前ですが、上場するための準備が必要となります。その客観的に証拠として、3つあります。まず、上場するには、財務諸表等が適切かどうかを検査するために①監査法人と監査契約を行っています。次に上場審査を行うために②証券会社と契約も行っています。最後に、最終的に③上場する市場(東京証券取引所など)とのコミュニケーションが行われています。
①②③を行っているかの証拠を出せと言っても、個人投資家へ情報を開示させることはなかかなないので、これらの蓋然性を高める質問を何個か行います。
①監査法人については、どこの監査法人を契約していますか?また、どのチーム/パートナーはどなたですか?という質問をします。なんなら、AI関連ベンチャーに強いパートナーは〇〇さんですが、何方ですか?と聞いてみても良いと思います。
②証券会社については、コウビキ(公開引受部)とはどのくらいの頻度でコミュニケーションを取っていますか?と聞いてみてください。コウビキ??となった時点で、もぐりなので、疑ってかかった方が良いかと思います。
③取引所については、現在どの市場を狙っていて、バリエーションと将来の利益計画について尋ねてみましょう。
ベンチャー投資はお得??
数多くのベンチャー企業を面倒見てきましたが、上場準備を開始して、上場に至るまで行くケースは3%くらいかと考えています。100社あって、準備をして直前期に入れる会社が30社、そのうち上手く上場できる会社が3社程度。つまり、ほとんどが失敗してしまうのが、ベンチャー投資。エンジェル投資家として、創業者などの応援してあげる(リターンを気にしない)のであればOKですが、少しでもリターンを求めるのであれば、ベンチャー投資は行わない方が良いかもしれません。
最近クラウドファンディングで、ベンチャー投資が盛んになっていますが、ほとんどが上手くいかない企業なので、心配です。。。なぜなら、ベンチャーキャピタルから調達できる良い会社は、クラウドファンディングで募集しなくても、出資が集まってしまうからです。有名なクラウドファンディングのプラットフォームでは15%から20%の手数料が取られてしまうので、ちゃんとしたベンチャー企業はクラウドファンディングなんて一切利用しません。なので、間違ってもクラウドファンディングに出ているベンチャー企業への投資は行わない方が身のためです。念のため。。



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