太平洋セメント株は“隠れた優良株”? 割安・還元・成長の三拍子

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日本企業の解説
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はじめに

 上白石萌音さんが出演している「スゴイよ、セメント」を最近御覧になった方はいますでしょうか。2025年12月からCMが放映されているようです。BtoBの会社がCMを打ってくるのは、株主還元を強化する合図なので、要注目ですので、どんな会社が深堀していこうと思います。

どんな会社?

 日本のインフラを支える基幹素材「セメント」。その国内最大手である太平洋セメント(5233)は、株価指標の割安さに加え、株主還元の強化、国内首位の安定基盤、海外展開による成長、そして環境対応まで、複数の観点から投資妙味があります。セメント以外に「資源」「環境」「建材」などの事業も行っていますが、70%超がセメントなので、ほぼセメント事業だと考えてもらって良いかと思います。CMでもアピールされていますが、注目しないと気づかないものなので、隠れた銘柄と言えますね。

 セメントの売上の60%は国内ですが、米国とアジアでの売上も伸ばしています。後述しますが、M&Aも積極的です。つまり、国内の安定事業+海外での成長戦略が加わるハイブリッド銘柄となってきます。

出展:太平洋セメントIR

割安感が際立つ低PBR

 太平洋セメントの株価は、PBR0.65倍前後と市場から過小評価(気づかれていない)されている水準にあります。PBRが低い銘柄は、徐々になくなってきているので、物色対象になる日も遠くないかと思います。
 また、過去最高益を更新しているにもかかわらず、株価は依然として割安。これは我々投資家にとって大きなチャンスです。PERも約9倍と低水準で、利益成長に対して株価が追いついていない状況は、まさにバリュー投資のチャンスです。

株主還元の強化

株主への還元姿勢も鮮明です。

  • 配当金の増額予定により、予想配当利回りは約2.7%(そこまで高配当株ではない。。)へ。
  • 上白石萌音さん出演のCMでブランド認知度を高め、株主還元姿勢を広くアピール。
  • 自己株式保有による資本効率改善も進んでいます。

広告戦略と株主還元を組み合わせることで、企業イメージの向上と投資家層の拡大を同時に狙っている点もユニークです。時価総額は4500億円程度なので、小規模会社というわけではなく、全くウォッチされていない銘柄ではないのですが、ここまで放置されているのが不気味です。ただ、東証改革の一環で、低PBRは放置しておけないので、CMで認知を高めて、還元を強化して株価を釣り上げて来る方策を開始したので、これから要チェックです。おそらく、自社株買いの積み増しもしてくると思います。

出展:太平洋セメントIR

国内首位の安定基盤

 太平洋セメントは、セメント事業においては、国内シェア約35%を誇る業界トップの会社です。
社会インフラを支える基幹素材であるセメントは、景気変動の影響を受けつつも需要は底堅く、安定した収益源となっています。公共事業や都市再開発、災害復旧など、セメント需要は日本経済の基盤に直結しているため、長期的に安定した収益が期待できます。

 国内市場での強固な基盤は、投資の安心材料であり、景気循環に左右されにくい「ディフェンシブ銘柄」としての側面も持っています。

海外展開による成長

国内だけでなく、海外事業も成長を牽引しています。

  • 米国事業は過去10年で売上高が3.5倍に拡大。
  • 海外売上比率は40%に達し、グローバル展開が進行中。
  • 世界市場でも第7位(成長余力あり!)の地位を確立。

 米国のインフラ投資拡大や新興国の都市化需要を背景に、海外事業は今後も成長余地が大きいです。国内の安定基盤に加え、海外の成長市場を取り込むことで、収益構造の多様化とリスク分散が進んでいる点は評価できると思います。

環境対応・ESGの魅力?

 セメント業界は環境負荷が大きいとされますが、太平洋セメントはカーボンニュートラル戦略を掲げています。ないと困るので、ESGとか言ってられないのもありますが、、、
 最近の流れでは、世間がESG重視から少し後退していますが、環境問題への取り組みは、怠っていません。「環境負荷の高い業界」というイメージを払拭し、持続可能な成長を目指す姿勢は、投資家に安心感を与えるだけでなく、企業ブランドの向上にもつながっています。また、トランプさんのおかげで、そこまでESGに振らなくて良い環境になってきているので、ESG関連とほど遠く嫌われていた銘柄として、再評価されるかなと考えています。

出展:太平洋セメントyoutube

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