ヤバいシリーズ第3弾:FTX破綻で学ぶ詐欺から身を守る方法

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投資の基礎、その他
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今回の事例から学べること

怪しい投資商品には近づかない

 私も、取引所に口座を開設して、遊び枠でビットコインとイーサリアムを購入したことがある。たまたま、運がよく売り抜けたが、投資だと思ってそのまま保有していたら大変なことになっていただろう。

 市中の利率が数%でそこにリスクプレミアム(追加の利回り)を加味しても、さらに高い利回りを出している商品は怪しいものが多い。実は高配当銘柄も、存続が怪しい会社もあるので、銘柄選定は慎重に

従業員持株会には近づくな

 従業員持株会を勧められることはないだろうか。また、ベンチャー企業であれば、自身の会社への出資を勧誘されることはないだろうか。よく分散投資が重要であると言われるが、自分の会社が無くなってしまった時に、投資資金も失ってしまうので、分散投資の観点からは、会社の株式を保有することは悪手である

 これは、上場企業の場合であっても同様であり、特に従業員持株会で株式を購入する場合、奨励金などの支給により割引価格で購入できることがあるが、それでも、自分が勤める会社の株式を購入することはオススメしない。

 私自身、縁あってベンチャー企業を支援することがあり、投資しないかと誘われるが、どんなに上手くいきそうでも、ほとんど投資しない。寄付だと思える金額だけ投資するようにしている。

ストックオプションで受け取るな

 ベンチャー企業でストックオプションを付与する会社がある。成長資金に回すため、社員の給与を抑えるため、給与を低くしてストックオプションを付与して、上場した際に資金を回収させようとするものである。まず、給与や報酬にプラスαでストックオプションが貰えるのであれば、受け取れば良いが(ストックオプションを受けとるデメリットはほとんどない)、ストックオプションを受け取る代わりに給与が低く抑えるのであれば、給与交渉をやり直すか、別の会社を選択した方が良い。

 まず、ベンチャー企業が上場する確率は3/1,000であり、ほとんどの会社が10年以内に潰れてしまう。なお、運よく他の会社に買収されたとしても、ストックオプションは紙くずとなってしまう。

 また、給与が充分に払えない会社は、本業で稼げていないということであり、成長も難しく上場も遠いため、しっかりと給与で支払ってもらった方がよい。

 今回のFTXでも、自社の株式やストックオプションで報酬を受け取っていた方(総額1,300億円)がいたようだが、気の毒である。

資産は保全されているか①

 銀行の口座は何行分お持ちだろうか。ペイオフという言葉を聞いたことがあるが、銀行が破綻した際に、守ってもらえる金額は1,000万円が上限となっている。このため、1,000万円以上の預金がある場合は、複数の銀行へ分散して保管することが望ましい。

 1,000万円を超えて保全される方法としては、一般預金ではなく、「決済性預金(当座預金や利息の付かない普通預金)」を利用することが良いだろう。仮に銀行が破綻したとしても、決済性預金であれば、1,000万円を超えた部分も保全される。

資産は保全されているか②

 証券会社は、「分別管理制度」といって、会社の資産と顧客の資産を区分することが法律で義務付けられている。基本的には、証券会社が破綻した場合でも、区分されているため、資金は返却されることとなるが、証券会社が分別管理に違反しており、資金が流出していた場合でも、日本投資者保護基金によって、1,000万円は補償されるようになっている。なお、信用取引に関しては、「分別管理制度」に含まれていないため、その利益は会社の資産を区分しなくても良いこととなっている

 ただし、日本投資者保護基金によって保護される範囲から、FX、先物、オプション取引、CFDなどが除かれていることは注意が必要となっている。

 FTXジャパンは、暗号資産交換業者として金融庁・財務局に登録されているため、資金決済法により、分別管理が義務付けられている。出金が遅延しているようであるが、基本的には返金されそうなので、この点は良かったと言えるだろう。

最後に

 イーロン・マスク氏がTwitterを買収する際に、資金を出したのが、セコイアキャピタルとバイナンスである。teslaが仮想通貨を購入したりしていたが、仮想通貨界隈は意外と限られたプレイヤーで創出され、個人は踊らされているだけなのかもしれない。

 大きく儲けるなら、仕組みを作ったモノが勝者となる。仕組みが作れないのであれば、理解できない怪しい仕組みのモノには近づかないのが一番だろう。

 過去のヤバいシリーズはこちら↓

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