【2022年最新版】米国株配当貴族指数の銘柄リスト一覧と配当利回りランキング

スポンサーリンク
投資の基礎、その他

スポンサーリンク

はじめに

・米国株のうち、優秀な高配当株を探したいというという方は必見です。

【ここに注目】

①配当貴族指数に入る連続増配企業でも利回りはバラバラ

②高配当株インデックスETF(HDV、SPYD、VYM、SDY)どれが良い?

③高配当株の探し方

S&P500配当貴族指数とは

統計数値より筆者作成

 まず、S&P500が上場企業の中から選抜された優秀な企業であることは、S&P500の選抜方法 をご覧ください。S&P500の採用基準はかなり厳しく、上場企業約4,300社から約500社が選抜されている。

 この500社のうち、さらに下記の①~③の条件を満たした場合にのみ、配当貴族指数に組み込まれるため、選考基準はさらに厳しいものと言える。  

 ①25年以上にわたって増配を継続している  

 ②時価総額が30億ドル以上  

 ③一日の平均取引額が500万ドル以上  

 全米国企業からの割合では0.0011%と、逃げ出したいくらい狭き門となっている。

 配当貴族指数の構成銘柄は最低40銘柄とされており、毎年選考の1月時点で条件を満たす銘柄が40銘柄に足りない場合は、20年以上連続で増配している企業を組み込むことになる。(①の連続増配年数のみ緩和される)  

 後ほど、ランキングの箇所でご覧頂きたいのだが、連続増配しているからと言って、必ずしも利回りが高いということではないので、注意が必要だ。もちろん、株価は変動しているため、株価が安くなれば利回り高くなり、株価が高くなれば利回りは低くなる。ただしそれを差し引いても、配当貴族指数という名前に負けている銘柄がないのか、よ~~く見て頂ければと思う。 (※No.63-65の不動産リートは今回の調査から除外)

黄色のラインマーカーがある銘柄は、詳細分析を行っていますので、併せて参考にご覧ください。

2022年9月 配当貴族指数 配当利回りランキング

No.企業名ticker分野時価総額(兆円)増配年数配当
利回り
1ウォルグリーン・ブーツ・
アライアンス
WBACONSUMER STAPLES3.1465.34%
2IBM
(当ブログ内で分析済み)
IBMINFOEMATION TECHNOLOGY11.7265.06%
3VFVFCONSUMER DISCRETIONARY1.5484.83%
4スリーエムMMMINDUSTRIALS7.3284.71%
5レゲット・アンド・プラットLEGCONSUMER DISCRETIONARY0.6504.47%
6フランクリン・リソーシズBENFINANCIALS1.3404.44%
7アッビィ
(当ブログ内で分析済み)
ABBVHEALTHCARE24.1494.16%
8Tロウ・プライス・グループTROWFINANCIALS2.7354.03%
9アムコアAMCRBASIC MATERI1.8383.92%
10キンバリー・クラークKMBCONSUMER STAPLES4.3493.58%
11スタンレー・ブラック&デッカーSWKINDUSTRIALS1.3543.56%
12エクソンモービル
(当ブログ内で分析済み)
XOMENERGY40.7393.52%
13シェブロン
(当ブログ内で分析済み)
CVXENERGY31.9343.45%
14クロロックスCLXCONSUMER STAPLES1.7453.25%
15コンソリデーテッド・エジソンEDUTILITIES3.4473.19%
16メドトロニックMDTHEALTHCARE11.8443.06%
17カーディナルヘルスCAHHEALTHCARE1.8342.85%
18コカ・コーラKOCONSUMER STAPLES27.2592.81%
19ジョンソン・エンド・ジョンソン
(当ブログ内で分析済み)
JNJHEALTHCARE43.1592.77%
20シンシナティ・ファイナンシャルCINFFINANCIALS1.6392.75%
21ターゲットTGTCONSUMER DISCRETIONARY7.3502.72%
22イリノイ・ツール・ワークスITWINDUSTRIALS6.1502.67%
23ペプシコPEPCONSUMER STAPLES24.1492.64%
24アフラックAFLFINANCIALS3.8392.63%
25プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)PGCONSUMER STAPLES34592.58%
26キャタピラーCATINDUSTRIALS10.1282.50%
27エアープロダクツ・アンド・
ケミカルズ
APDBASIC MATERI5.8392.48%
28エマソン・エレクトリックEMRINDUSTRIALS5592.43%
29シスコSYYCONSUMER STAPLES4.2412.36%
30コルゲート・パルモリーブCLCONSUMER STAPLES6.6592.36%
31アトモス・エナジーATOUTILITIES1.6342.34%
32ジェニュイン・パーツGPCCONSUMER DISCRETIONARY2.2592.28%
33マクドナルドMCDCONSUMER DISCRETIONARY18.9452.16%
34ゼネラル・ダイナミクスGDINDUSTRIALS6.3302.16%
35ロウズ・カンパニーズLOWCONSUMER DISCRETIONARY12.4472.09%
36ホーメルフーズHRLCONSUMER STAPLES2.7532.03%
37PPGインダストリーズPPGBASIC MATERI2.9371.97%
38ネクステラ・エナジー
(当ブログ内で分析済み)
NEEUTILITIES17.3271.95%
39A.O.スミスAOSINDUSTRIALS0.9291.94%
40ペンテアPNRINDUSTRIALS0.7451.86%
41アボットラボラトリーズ
(当ブログ内で分析済み)
ABTHEALTHCARE17.8491.85%
42アーチャー・ダニエルズ・
ミッドランド
ADMCONSUMER STAPLES5471.76%
43チャブCBFINANCIALS8281.73%
44マコーミックMKCCONSUMER STAPLES2.3361.72%
45ウォルマートWMTCONSUMER STAPLES36451.69%
46オートマチック・データ・
プロセシング(ADP)
ADPINDUSTRIALS10.4471.67%
47リンデ
(当ブログ内で分析済み)
LINBASIC MATERI14.2291.60%
48ドーバーDOVINDUSTRIALS1.8591.59%
49ニューコアNUEBASIC MATERI3.6381.43%
50ベクトン・ディッキンソンBDXHEALTHCARE7.2501.37%
51エクスペディターズ・インターナショナル・オブ・ワシントンEXPDINDUSTRIALS1.7271.29%
52エコラボECLBASIC MATERI4.7361.24%
53チャーチ・アンド・ドワイトCHDCONSUMER STAPLES2141.23%
54W・W・グレインジャーGWWINDUSTRIALS2.8501.22%
55シンタスCTASINDUSTRIALS4.2371.11%
56ブラウン・フォーマンBF ACONSUMER STAPLES3.5371.03%
57シャーウィン・ウィリアムズSHWBASIC MATERI6.1421.00%
58S&PグローバルSPGIFINANCIALS12.1480.94%
59ブラウン・アンド・ブラウンBROFINANCIALS1.8270.64%
60ローパーテクノロジーズROPINDUSTRIALS4.3290.61%
61アルベマールALBMATERIALS3.3270.55%
62ウエスト ファーマシューティカルサービシズWSTHEALTHCARE2.2290.24%
63リアルティ・インカムORAEL ESTATE27
64フェデラル・リアルティー・インベストメント・トラストFRTRAEL ESTATE49
65エセックス・プロパティー・トラストESSRAEL ESTATE27
出所:リスト:S&P Dow Jones Indices and company filings、時価総額及び利回り:楽天証券

高配当株インデックスETFの比較、何を選べば良いのか?

 
出所:楽天証券ツールにより、筆者作成

 ticker symbol「SDY」で配当貴族指数連動型EFTを購入することができる。ただし、上記の通り配当貴族指数には、配当利回りが低い銘柄も入っているため、SDYが魅力的なETFなのか、他の代表的な高配当ETF(SPYD、HDV、VYM)と比較してみたいと思う。

・SPYD:採用銘柄は80社で、S&P500銘柄のうち、配当利回りの高い(増配に限らない)銘柄の上位80社で構成されたETFとなっている。(株価の推移は下の図の赤線)
 配当利回りは3.83 経費率0.07%

・HDV:採用銘柄は75社で、モーニングスター配当フォーカス指数の価格に連動したETFとなっている。(株価の推移は下の図の紫線)
 配当利回りは3.06% 経費率0.08%

・VYM:採用銘柄は約400社で、成長企業も含めた配当利回りの高い企業から構成されている。(株価の推移は下の図の青線)
 配当利回りは3.02% 経費率0.06%

・SDY:採用銘柄65、増配が25年以上の配当貴族指数に連動するETF(株価の推移は下の図の緑線)
 配当利回りは2.66% 経費率0.35%

【結論】
 下の図は、5年前をゼロとした各ETFの株価の推移である。配当利回りはSDYより他のETFの方が高いが、株価のパフォーマンスが他のETFをだいぶオーバーパフォームしている。SDYの経費率が0.35%と若干高いので、利回り2.66%-経費率0.35%=実質利回り2.31%と考える。直近5年で検討すると、僅差ではあるがキャピタルゲインも狙えるSDYがおススメとなるが、トータルリターンで考えると同じS&P500関連のSPYDもほぼ同じよなパフォーマンスも出しているので、あとは好みだろう。

高配当株を買うなら

 もし、高配当株が欲しいのであれば、配当貴族指数に組み入れられている銘柄のうち、配当利回りが高い企業を分析して、気に入った銘柄を買うことを勧める。なぜなら、配当貴族指数の構成銘柄はすでに厳選された銘柄であり、その中から、さらに自分好みの銘柄を選択できるなら、企業選びを間違うリスクが低くなるからだ。

 当ブログでは、配当貴族指数に入っている銘柄も少しずつ分析しているので、気になる方はブックマークなど頂ければと思います。定期的にランキングも更新していきます。

 もちろんリスクを分散したい方は個別株ではなくインデックスETFを購入することが望ましい。上記の指数連動型の4つのETFは、少なくとも65社には分散されているため、分散投資には向いている投資対象である。

高配当株の罠

 なぜ、企業は高い配当金を払うことができるのか?

 まず、大まかに、企業は成長企業と安定企業の2つに分けることができる。
 成長企業の場合、営業活動で稼いだキャッシュは、より多くキャッシュを産みだす新規事業へ投資するため、配当はゼロもしくは少なくして、ほとんどを投資へ資金を回すこととなる。
 一方安定企業の場合、投資すべき新規事業がないため、何もしないと営業で稼いだキャッシュが貯まってしまうところ、株主還元として配当を行い手元のキャッシュを減らしていく。
 安定企業と言っても、年に数%は成長して、営業で得られるキャッシュが増えていくため、増配や自社株買いが行われる。と、ここまでが基本形だが、高配当株には罠があるので、下記ご留意を。

 【罠その1】
 ①本当は成長分野に資金を回さないといけないにも関わらず、配当に回しているケース(成長を阻害している)②資金がないにも関わらず配当を出していたり、記念配当/特別配当だと言って無駄に配当を出して一時期の配当利回りの上昇を狙って(人気株へのつり上げ)配当が行われるケース(日本株に多い)

 【罠その2】
 配当利回りが高い企業は、配当に対して株価が安いということを意味する。例えば、1年の配当が3ドルとして、100ドルだった株価が下落して50ドルになったら、配当利回りは3%から6%へ急上昇する。このため、高配当株の場合、株価が下落している状態で、業績が悪化した場合、さらに株価が下落して配当の6%以上のキャピタルロスが生じる、また最悪ケースとしては上場廃止で紙くずとなってしまうことも考えておいた方が良いだとう。

 つまり、高配当というだけで飛びつくのではなく、よく吟味して、怪しい企業には近づかない方が身のためだ。

おわりに

・最後まで、お読みいただきありがとうございます!

・この点をもう少し詳しく解説して欲しい、解説して欲しい他の会社などありましたら、
 お気軽コメントください。お待ちしています。

・シリーズ化してお届けしていますので、シェア、コメントなどで反応してもらえたら、
 更新の励みになります。

・個別銘柄、ETFの記載がございますが、投資は自己責任でお願いいたします。

コメント

タイトルとURLをコピーしました